講師紹介(平成24年度)
阿部 高明(あべ たかあき)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和61年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 腎臓、高血圧、内分泌学
高血圧・腎臓病の早期発見と治療法の臨床と研究について講義します。
担当講義科目とその説明
- 内科学総論
医とはアートとサイエンスの融合である分野であることと、意志決定における思考回路の概説と実際の症例にそくした授業を行います。
石川 拓司 (いしかわ たくじ)
東北大学大学院工学研究科 バイオロボティクス専攻 准教授
- 平成11年 東京工業大学理工学研究科 修了
- 工学博士
専門: 生体力学
さまざまな生体現象を、数学や物理学を基礎とした手法で解明するものです。
担当講義科目とその説明
- シミュレーション医工学(基礎)
近年急速に発達しているシミュレーション工学の概略を説明し、人体内の血流解析など、実際の生命現象に応用された最新の事例をお話します。
出江 紳一 (いずみ しんいち)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和58年 慶応義塾大学医学部 卒業
- 医学博士、リハビリテーション科専門医
専門: リハビリテーション医学
疾病や外傷による障害を臓器・個体・社会適応のそれぞれの側面から評価し、帰結予測に基づいて障害を最小化するための介入を行う臨床医学です。
担当講義科目とその説明
- 内科診断学
医師の考え方・視点、病態生理、鑑別診断の考え方、診察手技、臨床検査について講義します。 - リハビリテーション医学
リハビリテーション医学で扱う障害の種類と診方、治療法の原理と実際について講義します。
大内 憲明 (おおうち のりあき)
東北大学病院 がんセンター センター長
東北大学大学院医学系研究科 医科学専攻 教授
- 昭和53年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門:
腫瘍学、乳腺内分泌外科学、分子生物学、がん疫学、ナノ医科学
担当講義科目とその説明
- 外科学総論:創傷と治癒、腫瘍(がん)、ナノ・バイオ研究
また、日本人の死亡原因第1位を占めているがん(腫瘍)について、予防・検診・治療の意義について判りやすく説明します。
さらに超微細技術(ナノテクノロジー)によるがん(腫瘍)のナノ・バイオ研究の一端を紹介します。
大隅 典子 (おおすみ のりこ)
東北大学大学院医学系研究科 教授
- 昭和60年 東京医科歯科大学歯学部 卒業
- 歯学博士
専門: 発生生物学、分子神経科学
脳神経系の細胞の増殖と分化の制御メカニズムについての研究。
担当講義科目とその説明
- 生物学(1)(2)
地球の歴史からみた生物の誕生、生態系、遺伝と進化などについて講義します。 - 分子細胞生物学(1-4)
生命の単位としての細胞の構造や機能について、物質(分子)レベルの仕組みについて講義します。また、先端的トピックとして、エピジェネティクス、再生医学、脳科学などについても取り上げる予定です。
小野 栄夫 (おの まさお)
東北大学大学院医学系研究科 医科学専攻 教授
- 平成1年 東北大学医学部医学科 卒業
- 平成5年 同 大学院研究科 修了
- 博士(医学)
専門: 実験病理学、比較病理学
疾患モデル動物を解析し、ヒトの病気に関する不明な病因・病態を明らかにすることが専門です。
担当講義科目とその説明
- 病理学(1)
病理組織標本は、病理診断分野の重要な解析ツールです。病理組織標本の作製原理を理解し、顕微像(ミクロ像)の見方の基本を習得します。 - 病理学(2)
様々な臓器病変(各論)に共通する病態、たとえば、循環障害、腫瘍化、炎症、自己免疫などを、それらの概念から分子病態メカニズムまでを学びます。
金井 浩 (かない ひろし)
東北大学大学院工学研究科 電子工学専攻 教授
- 昭和56年 東北大学工学部通信工学科 卒業
- 昭和61年 東北大学大学院工学研究科博士課程 修了
- 工学博士
専門: 医用超音波工学
循環器系疾患の新しい診断のための医用超音波生体計測と音響振動のディジタル信号処理の研究に従事しています。
担当講義科目とその説明
- 医工学の基礎(電気工学系)
医工学の基礎−電磁気学に基づく医工学での信号計測技術についてお話します。
川瀬 哲明 (かわせ てつあき)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和57年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 聴覚再建医工学、聴覚医学、耳科学、聴覚生理学
難聴病態に基づく音声情報の伝達改善、聴覚機能の再建に関する研究をおこなっています。
担当講義科目とその説明
- 特殊器官の解剖・生理学(特殊感覚器(聴覚))
代表的な感覚受容器の一つである平衡聴覚器を中心に、感覚器官の解剖とその機能(生理)について講義します。 - 外科学各論(頭頸部外科)
頭頸部の外科では、感覚や嚥下、発声などの機能温存、再建を考慮したさまざまな外科的手法が考案されています。特に、機能を考慮した外科的治療について講義します。
川添 良幸 (かわぞえ よしゆき)
東北大学 金属材料研究所 名誉教授
- 昭和50年 東北大学理学研究科博士課程 修了
- 理学博士
専門: 計算材料学
物質に関する基礎理論構築から、その工学・理学・医学への応用研究を専用のスーパーコンピューターを活用して実施しています。
担当講義科目とその説明
- 生体材料学
生体に不具合が発生した場合に、その代替材料を如何に選択するか、という困難で重要な問題を理論を中心に説明します。
小林 和豊 (こばやし かずとよ)
ベックマン・コールター株式会社 薬事法務統括部門 上級主席
- 昭和59年 同志社大学工学部 卒業
専門: 薬事法及び、医療機器関連法規制
薬事法、医療機器業公正競争規約、QMS(FDA-QSR、CMDR、ISO13485)、CEマーキング(IVD)、中国医療機器規制(IVD)
担当講義科目とその説明
- 医療法制・薬事法(1)
医療法制の基礎として「法律と倫理」及び「医療機器関連の法規制」、薬事法については「薬事法の目的」、「医療機器の定義」及び「改正薬事法の概要」、薬事審査については「業許可」と「製造販売承認等」について講義をします。 - 医療法制・薬事法(2)
薬事法の実際として、「医療機器を取り巻く環境で起こっている最新の出来事」と、「薬事法関連の課題と最新の施策」について講義をします。
西條 芳文 (さいじょう よしふみ)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和63年 東北大学医学部 卒業
- 平成5年 東北大学大学院医学研究科 修了
- 医師、医学博士
専門: 循環器病学、超音波医学
循環器疾患の臨床的診断を行うとともに、超音波およびレーザー光を用いた組織・細胞レベルのイメージング手法を開発しています。
担当講義科目とその説明
- 画像診断学各論(超音波)
超音波の基本および超音波によるイメージングについて、歴史的背景から現在の臨床応用までお話しするとともに、最新の知見についても紹介します。 - 内科学各論(循環器内科)
循環器内科領域の各種疾患について簡単に紹介するとともに、聴診・打診など診療の基本、最新の診断および治療方法について紹介します。
佐竹 正延 (さたけ まさのぶ)
東北大学 加齢医学研究所 免疫遺伝子制御研究分野 教授
- 昭和50年 東北大学医学部 卒業
- 昭和54年 東北大学大学院医学研究科 病理学系 修了
- 医学博士
専門: 分子生物学
遺伝子発現と細胞の分化、がん化のメカニズムを研究しています。
担当講義科目とその説明
- 免疫学
自己と非自己を認識する仕組み、非自己を排除する仕組み、その破綻としての疾患について講義します。
佐藤 正明 (さとう まさあき)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和46年 岡山大学工学部 卒業
- 昭和51年 京都大学大学院工学研究科単位取得退学
- 工学博士
専門: 血液循環系のバイオメカニクス
血管壁、微小循環系に関して力学の視点から構造と機能を捉え、実験的に研究してきている。最近は、これらに関係した細胞の力学を中心に研究を行っている。
担当講義科目とその説明
- 医工学の基礎(機械工学系)
生体の構造と機能を機械工学の視点から解明し、いろいろな医用工学機器・システムに応用するための基礎について講義します。
石 龍徳 (せき たつのり)
東京医科大学 組織・神経解剖学 教授
- 昭和59年 早稲田大学大学院理工学研究科 修了
- 理学博士
専門: 神経発生学、神経解剖学
脳の中で、例外的に一生の間神経細胞を産生し続ける、海馬と呼ばれる部分の神経発生過程を、主に組織学的なイメージングの手法を用いて研究しています。
担当講義科目とその説明
- 特殊器官の解剖・生理学(脳・神経系1, 2)
脳や脊髄の構造とその機能について講義します。
高橋 明 (たかはし あきら)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和53年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 脳血管内治療学
各種脳血管障害をカテーテルや血管内デバイスを用いて治療するもので、血管、血流などの現象の解明を通じて疾患の本態解明も目指しています。
担当講義科目とその説明
- 画像診断学各論(脳血管画像・インターべンション)
CT、MRIおよび血管撮影(DSA)などの各種画像診断について、その診断の原理と臨床的な意味を具体例をもとに解説します。画像診断に基づく脳血管内治療の実際についてもお話する予定です。
武田 元博 (たけだ もとひろ)
東北大学大学院医工学研究科 客員教授
- 昭和62年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 乳がん、ナノ医科学
臨床では乳がん診療を専門とし、基礎分野では機能性ナノ材料および高感度蛍光計測法の開発とがん診療を中心とした医療応用を目指しています。
担当講義科目とその説明
- 外科治療学
外科治療の基本となる知識を、全身管理の考え方と手術侵襲、麻酔および治療の考え方・手法に分けて解説します。 - 実験・実習ガイダンス(1)、(2)
生理解剖実習を受講するにあたって必要な、動物実験を行う際の知識、心構え、実習内容の概説、準備すべき物などを分担して講義します。
田中 徹 (たなか てつ)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和62年 東北大学工学部 卒業
- 博士(工学)
専門: 半導体工学・神経工学
半導体集積回路技術を用いて脳神経機能の記録解析や人工視覚の研究を行っています。
担当講義科目とその説明
- 生体工学(感覚代行)
五感の人工臓器のうち、特に視覚について、人間の眼の構造と機能、及び、工学的に視覚を再生する技術について講義します。また、感覚拡張としてのBMI技術について紹介します。
永富 良一 (ながとみ りょういち)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和59年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 体力科学・健康スポーツ科学
体力・運動能力に関する現象の解明。体力・運動能力を通じた健康に関する諸問題の解決を目指しています。
担当講義科目とその説明
- 人体解剖生理学
運動器(骨格筋と骨格)の構造と機能の概要と、骨格筋の生理学について講義します。 - 内科学各論(代謝内科)
メタボリックシンドロームについて講義します。 - スポーツ医学
新家 光雄 (にいのみ みつお)
東北大学 金属材料研究所 教授
- 昭和53年 名古屋大学大学院工部研究科博士課程後期満了
- 工学博士、博士(歯学)
専門: 生体材料学
硬組織代替インプラント用を主体とするバイオマテリアルの設計・開発、力学的および生物学的生体適合性評価、ミクロ組織制御による高機能化等を行います。
担当講義科目とその説明
- 生体材料(平成22年度)
チタン合金を中心とする金属系バイオマテリアルの設計、製造、生物学的生体適合性、力学的生体適合性、大気中や疑似生体環境中での力学的特性(機械的性質、疲労、フレティング疲労、摩擦磨耗等)、生体活性表面修飾等に関し主に講義し、さらには歯科用金属材料、歯科精密鋳造、骨の特性等に関しても講義します。
沼山 恵子 (ぬまやま けいこ)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 准教授
- 平成7年 東北大学理学部 卒業
- 博士(理学)
専門: 分子生物学・細胞生物学・発生生物学
転写制御因子による遺伝子発現の調節機構について研究しています。
担当講義科目とその説明
- 実験・実習ガイダンス
配布するREDEEM実習書の内容に沿って、動物実験の倫理、実習参加の際の注意事項と、実習各科目(分子生物学・細胞生物学・生理学・解剖学)の実験内容について分担して解説します。
早瀬 敏幸 (はやせ としゆき)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和55年 名古屋大学大学院工学研究科博士課程前期
- 課程修了
- 工学博士
専門: 生体流体力学
血流など生体内の流れ現象を流体力学の立場で解析するものです。
担当講義科目とその説明
- シミュレーション医工学(応用)
生体の構造と機能を数値シミュレーションを用いて解明し、さまざまな医用工学機器・システムに応用するための基礎についてお話します。
福島 浩平 (ふくしま こうへい)
東北大学大学院医工学研究科 消化管再建医工学分野 教授
東北大学大学院医学系研究科 分子病態外科学分野 教授
- 昭和59年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 炎症性腸疾患
クローン病や潰瘍性大腸炎という難病について、また、消化管切除に伴う様々な問題を研究しています。
担当講義科目とその説明
- 外科学各論(腹部一般外科)
外科治療として最もポピュラーな腹部一般外科を中心に、外科治療(手術)の利点と欠点を解説し、大腸手術を例にとり解決されるべき残された課題について紹介します。
福田 寛 (ふくだ ひろし)
東北大学 加齢医学研究所 教授
- 昭和49年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 画像医学
ポジトロンCT(PET)による癌診断研究、健康な日本人脳MRIデータベース(2000例)を用いた脳加齢の解析を行っている。臨床業務としては放射性薬剤を用いる核医学診断(PETも含む)が専門。
担当講義科目とその説明
- 画像診断学総論
人体を対象とする画像法の原理と特徴および診断法について解説する。具体的にはX線を用いるX線CT、磁気を用いるMRI、および放射性薬剤を用いる核医学診断法(PETを含む)などについて紹介する。
松木 英敏 (まつき ひでとし)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和55年 東北大学大学院工学研究科電気及通信工学専攻博士後期課程 修了
- 工学博士
専門: 生体電磁工学、磁気応用工学
電磁界の性質を利用し、埋込電磁機器の長期駆動を可能とするワイヤレス充電システムの実現をめざし、新しい診断治療のあり方を考えています。
担当講義科目とその説明
- 医工学の基礎(電気工学系)
電界、磁界、電磁波の性質、電磁気学的に見た生体組織、等価回路、電磁界の生体影響などについて講義します。
谷内 一彦 (やない かずひこ)
東北大学大学院医学系研究科 機能薬理学分野 教授
- 昭和56年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 薬理学・臨床薬理学
研究テーマ:モノアミン神経系の神経科学、特にヒスタミン神経系の神経薬理学
ヒトの非侵襲的分子イメージング法の基礎開発と応用(主にPET)
担当講義科目とその説明
- 薬理学(1)(2)
薬理学が取り扱う基礎的総論と新薬・新規医療機器の開発について講義します。
山口 隆美 (やまぐち たかみ)
東北大学大学院医工学研究科 医工学専攻 教授
- 昭和48年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士、工学博士
専門: 計算生体力学
循環器および細胞レベルの流れ現象を計算力学の手法で解析するものです。
担当講義科目とその説明
- REDEEM概論
この教育プロジェクトの目的、歴史、全体の構成などについて概略を説明します。 - 人体解剖生理学(1-11)
細胞と組織、心臓と脈管系、血液、運動器系、免疫系、呼吸器系、消化器系、泌尿・生殖器系、生殖・発生、内分泌、自律神経などの解剖と生理について講義します。
山家 智之 (やんべ ともゆき)
東北大学 加齢医学研究所 教授
- 昭和60年 東北大学医学部 卒業
- 医学博士
専門: 人工臓器医工学
人工心臓、補助人工心臓、人工心筋、人工食道、人工括約筋を開発するものです。
担当講義科目とその説明
- 内科学各論(循環器内科)
内科学領域における診断の進め方の基礎、循環器の疾患の診断と治療、いろいろな医用工学機器開発に応用するための基礎についてお話します。
湯澤 秀昭(ゆざわ ひであき)
株式会社オフィス湯澤 コスモス総合研究所 所長
- 昭和50年 工学院大学電子工学科 卒業
- 学士(電子工学)
専門: 総合マネジメント
秩序・調和のとれたバランス経営を目指し、健康・経済・社会の三大課題を微視的(Microscopic)の個人(Self)に、個人の利害関係者(Stakeholder)を含む中間視的(Meso-scopic)の地域社会(Community)に、巨視的(Macroscopic)の宇宙(Cosmos)から生命が存在する地球上のグローバル社会(Global)に、それぞれ注視(Focus)し、この三視点から各課題の『あるべき姿』を調査・研究しています。
担当講義科目とその説明
- 医療機器市場概論
大学卒業後、外資系医療機器メーカーで営業及び管理職を経験した後、高度管理医療機器販売業及び包装等医療機器製造業・医療機器製造販売業をそれぞれ起業し、業界団体役員等を勉め、M&Aで同会社二社を譲渡し、一昨年退任しました。35年間の医療機器業界での経験をベースに医療機器市場及び医療機器産業の概要などの基本的知識や医療制度・規制動向そして製品開発動向などについて講義します。
吉澤 誠 (よしざわ まこと)
東北大学 サイバーサイエンスセンター 教授
- 昭和58年 東北大学 大学院工学研究科博士後期課程 電気及通信工学専攻 修了
- 工学博士
専門: 生体制御工学
生体システムの制御工学的解析と知的制御に関する研究です。
担当講義科目とその説明
- 生体工学(人工臓器)
生体をシステムとみなし,その機能や形態の最適化について工学的に概観します.また,サイバネティクスの考え方を使って生体システムの情報通信と制御の機能を紹介し,生体制御の応用についてお話します。