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ロゴマークの説明

REDEEM は Recurrent Education for the Development of Engineering Enhanced Medicine の頭文字を取った略称です。 しかし、この言葉はラテン語 redemereに由来する古い起源をもつもので、本来は、質草を受け出す、お金を払って何かを買い戻すという意味でした。そこから身代金を払って人を解放するという意味となり、さらに、人を罪から救うという意味になったものです。 Redeem する人は、Redeemer ということになりますが、これは、キリスト教では、イエス・キリストの別名の一つで、“救世主”、正確には、“贖い主“と訳されるようです。

REDEEM マーク そこで、このロゴマークですが、全体は、欧米、とくに、アメリカで(誤用だという説もあるのですが)医術・医学の象徴として使用されている、ギリシャ神話のヘルメス(ローマ神話ではマーキュリー)が持っている Caduceus (日本では、“カドケウス”と読むようです)をモチーフとしています。Caduceus は、2匹の蛇が巻き付き頂上に2つの翼のある杖で、オリンポス山に住む主神ゼウス(ローマ神話ではジュピター)以下の神々の、地上界などへの使者であるヘルメスが携帯しているものです。この2匹の蛇と杖というシンボルは、古代ギリシャばかりでなく、古代エジプト、メソポタミア、インドなどでもひろく使われていたもので、調和と平衡を象徴していたとされています。ギリシャ神話のヘルメスは、本来は商業の守護神で、医術とは関係ないのですが、これと類似したアスクレピウス(ギリシャ神話の医術の神)のシンボルと混同され、Caduceusが医術のシンボルとなったものです。

本プロジェクトのロゴマークでは、翼のある杖の代わりに、エンジニアを象徴する翼のある人物 - Redeemer - を配しています。Redeemer の胸には、医療工学で最も中心となる工学の2分科、機械工学を象徴する歯車、電子工学を象徴する電子軌道を組み合わせた図案があり、両手には、エンジニアリング全体を象徴するスコヤ(直角定規)(右手)とコンパス(左手)を持っています。余談ですが、スコヤとコンパスを組み合わせた独特のマークは、中世の聖堂建築の石工の組合に起源をもつとされるフリーメーソンのマークです。

このような図案で、種々の問題を抱えた現在の医療を工学技術者への再教育を通じて再編するという思想をもつREDEEM プロジェクトを象徴しています。

このロゴマークは、東北大学21世紀 COE プログラム「バイオナノテクノロジー基盤未来医工学」事務局の佐藤洋子さんのデザインです。